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sota de copas

1番目の大アルカナ

「愚者」のカード。
占星術では天王星に対応。
一般的なキーワードは、「無知の知」「利口者の愚かさ」。

このキーワードも全く持って正反対。
しかし紙一重というのは正にこういうこと。 実に天王星的です。
天王星は上手くいけば天才を産み出す手伝いをする星。
しかしその実体は吉凶混合の星。
ウェイト版では派手な柄の衣装を身にまとった若者が、左手には小さな薔薇を一輪、
右肩には小さな手荷物だけを担いで、身軽もいいところな様子で浮き足立って崖に向かう様子。
足元の小さな白い仔犬が慌てて引き止めようとしているその瞬間が、実にハラハラさせられてしまう。
太陽と魔術師と同じく黄色い光の下で自分の理想や夢に浮かされた様に危険に向かっていく彼。

アクエリアンタロットではこれが自信の無さや不安を表す横顔の上半身に。
豪奢な衣装と帽子、右手に白い薔薇一輪と、蕾をつけたRODを担いでいる絵柄。
私はこのデッキの「愚者」を世界で一番美しいFOOLだと思っています。
青ざめて視線の先には何があるのか気になる程の佇まいの美しさは、このカードのパッケージにも採用されている為、
大変有名な絵でもあります。

タロットは一般的に正位置は良い意味、逆が悪い意味と単純に思われがちですが、
この「愚者」ほど解釈に悩みやすいカードもなかなか無いと思います。
実際のカード番号も「0」。

道もないところへ浮き足立って先も観ずに向かう事を、
蛮勇とか物知らずとバカにする事は簡単です。
しかし内なるものに導かれることそのものは決して珍しい事ではないはず。
最終的に行動を起こすかどうかはその人自身の目的意識次第ということで。

正位置ならば何かを強く求めて行動したい心、
具体的な事はさておき、といったところ。
逆ならばそれがシビアな対応をしたほうが安全ではないかという暗示。
どちらにしても地に足がつかない精神状態というのは変わりないところ。

過去にとらわれずに新たな変化やステージを求めるのならば悪くはないと。
ただ裏付けはないので、それをどうしたいかという現実を突きつけられるのは変わりません。
思い切って夢を実現させたい、今までと違うイメージを模索したい時。
自分の道が定まっていない時など。 でも向上心があるというのはいいことですよ。
そこから伸びるかどうかは本人次第。
逆位置で出れば、迷い多過ぎて無理と不安増大ってところ。

何事にも何人にも捕らえる事はできない「自由」の人。
私は自由という言葉をあまり信じられないのでこの言葉単独で使う事はまずないのですが、
「愚者」は自由を体現する稀な存在のようです。
情、義理、物質、知性からも解き放たれてしまったかのようです。
無にして全というか。 まるで禅問答みたい。

何事もゼロからの出発なのは誰しも同じで平等。
そこからどうしたいかを見つけていくのが「愚者」の第一歩。
崖から落ちて怪我をするかもしれないし、天使が助けてくれるのか、
もしくは仔犬の声が届いてどうするのか自分で決めるしかない。

彼の傍には正直者の仔犬はいてくれるけど、言葉をかける人間はどこにも見当たりません。
内なる子供。
予想もつかない変化を怖れない心が新たな智慧と自身の存在価値を、
自らに引き寄せるのかもしれません。

天王星的な第一歩が、吉と出るか凶とでるかは変化を愉しめる気持次第。

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